2009年09月17日

DBとDCのおさらい

確定給付企業年金(DB)と確定拠出年金(DC)を3回ずつに分けて、説明しました。
ただ、基本がわかっている人向けに書いているところもあったので、もう一度基本をおさらいします。

確定給付企業年金(DB)は、適格退職年金(適年)同様、会社が掛金を払って資産運用します。
その資産運用の結果によって、退職金の財源に充てられることになります。
だから従業員にとってみれば、適年と何ら変わりません。

ただ変わるのは、従業員の受給権保護の仕組みがしっかりしたことです。
きちんと毎年財政検証することで、オープンになりました。

企業にとってみれば、運用利率は5.5%から1~2%運用にするケースが多いので、運用益があまり見込めなくなる心配があるかもしれません。
しかし、分散投資をすることでリスクを分散し、また、長期運用を考えればそれなりの運用益も見込めます。

問題は、受けてくれる幹事会社があるかどうかです。
生命保険会社などが適年と同様、幹事会社になってくれるのであれば検討の余地はありますね。


確定拠出年金(DC)は、今までの適格退職年金(適年)や確定給付企業年金(DB)とは違い、運用のリスクを従業員が負います。
企業は掛金を払ってくれますが、運用指図は従業員です。
したがって、結果が人によって分かれてきます。

「投資なんてしたことがないし、わからない」って意見も多く、元本保証の商品を選択しがちですが、これで退職金の財源として大丈夫でしょうか。
やみくもに投資すればいい、と言っているのではありません。

けど、低金利の商品では、ほとんど増えません。
掛金は企業が出してくれているのですから、少しリスクを取ってみてはどうでしょう。
少額でも投資をすることによって、社会や経済・投資や金融の勉強をするようになります。
この勉強で得た知識は、その後何倍にもなって返ってくるでしょう。

企業は、掛金を払うことで、退職金の不安からとりあえず解き放たれます。
適年のときのように、運用が悪いから追加で掛金を支出してくださいとは言われません。
ただし、従業員にはきちんと投資教育をする義務があります。


基本的な説明は以上です。
イメージできましたか?

確定給付企業年金(DB)と確定拠出年金(DC)は、対象的な制度です。
それぞれ一長一短あります。
その他の制度や、金融商品を上手に組み合わせることにより、理想の退職金制度が出来上がっていきます。


つづく




Posted by たまちゃん at 13:22│Comments(0)
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