2009年09月04日
適年移行の話 4
今回からは、退職金制度の財源をどうするか、って話です。
制度があっても、財源を確保しておかないと、絵に描いた餅になります。
その財源確保に、適格退職年金制度、確定拠出年金制度などがあります。
まずは、適格退職年金制度です。
○この制度は、従業員の退職年金準備のため、会社外部に掛金(お金)を拠出し運用する制度です。
この制度は、生命保険会社などが幹事会社となって進めていました。(昭和37年にできました)
掛金は損金算入(会社の経費になる)になる、など税制面で優遇されています。
会社は、外部積立で退職金がプールできる。また、掛金が経費になるのでメリットがある。従業員の退職金の準備もできる。
生命保険会社も、幹事会社となり、手数料収入が入る。
会計事務所も、税制面でオトクということで会社に勧め、代行手数料が入る。また顧問の会社からも信頼される。
三方にメリットがある、いい制度でした、高度経済成長の当時は・・・
○掛金は計算利率で割り引かれています。中小企業では、5.5%の計算利率を使用しているのが一般的です。
○年金額も利率をつけて計算されます(給付利率)。
今では、考えられない5.5%の運用。
でも当時は普通だったんです。
(定期預金金利でも8%の時代もありましたから。単に預金として寝かしておくだけでも5.5%はクリアできたんです)
具体的に数字で示すと、
例えば計算利率が5.5%であれば、
掛金をトータルで250万円払うことで、約40年後には退職一時金として930万円が準備できるということです。
つまり差額の680万円は、運用益です。
これも長期運用・複利運用のなせる技なのです。
会社の退職金規程で、退職一時金(退職金)が1000万円と決められていれば、930万円は適格退職年金制度で準備できるため、あと70万円だけ会社が定年時に支出すれば終わりです。
つまり、250万円と70万円の支出で、1000万円の退職金が準備できるのです。
これを従業員に、退職年金で10年に分けて支給するとなれば、
これまた5.5%の利率で計算されるので、
元本部分は一時金の930万円÷10年=93万円(年間)
でも利息部分は、年間27万円になります。
つまり1年あたり、元本と利息を合わせて120万円。
10年であれば、120万円×10年=1,200万円の退職金になるわけです。
バブルが崩壊しても平成6年ぐらいまでは、5.5%で掛金も年金額も計算されていました。
でも、今は・・・
もちろん5.5%の運用なんて、大変です。
結局、生命保険会社などの幹事会社がとった手段は・・・
つづく
制度があっても、財源を確保しておかないと、絵に描いた餅になります。
その財源確保に、適格退職年金制度、確定拠出年金制度などがあります。
まずは、適格退職年金制度です。
○この制度は、従業員の退職年金準備のため、会社外部に掛金(お金)を拠出し運用する制度です。
この制度は、生命保険会社などが幹事会社となって進めていました。(昭和37年にできました)
掛金は損金算入(会社の経費になる)になる、など税制面で優遇されています。
会社は、外部積立で退職金がプールできる。また、掛金が経費になるのでメリットがある。従業員の退職金の準備もできる。
生命保険会社も、幹事会社となり、手数料収入が入る。
会計事務所も、税制面でオトクということで会社に勧め、代行手数料が入る。また顧問の会社からも信頼される。
三方にメリットがある、いい制度でした、高度経済成長の当時は・・・
○掛金は計算利率で割り引かれています。中小企業では、5.5%の計算利率を使用しているのが一般的です。
○年金額も利率をつけて計算されます(給付利率)。
今では、考えられない5.5%の運用。
でも当時は普通だったんです。
(定期預金金利でも8%の時代もありましたから。単に預金として寝かしておくだけでも5.5%はクリアできたんです)
具体的に数字で示すと、
例えば計算利率が5.5%であれば、
掛金をトータルで250万円払うことで、約40年後には退職一時金として930万円が準備できるということです。
つまり差額の680万円は、運用益です。
これも長期運用・複利運用のなせる技なのです。
会社の退職金規程で、退職一時金(退職金)が1000万円と決められていれば、930万円は適格退職年金制度で準備できるため、あと70万円だけ会社が定年時に支出すれば終わりです。
つまり、250万円と70万円の支出で、1000万円の退職金が準備できるのです。
これを従業員に、退職年金で10年に分けて支給するとなれば、
これまた5.5%の利率で計算されるので、
元本部分は一時金の930万円÷10年=93万円(年間)
でも利息部分は、年間27万円になります。
つまり1年あたり、元本と利息を合わせて120万円。
10年であれば、120万円×10年=1,200万円の退職金になるわけです。
バブルが崩壊しても平成6年ぐらいまでは、5.5%で掛金も年金額も計算されていました。
でも、今は・・・
もちろん5.5%の運用なんて、大変です。
結局、生命保険会社などの幹事会社がとった手段は・・・
つづく
Posted by たまちゃん at 09:20│Comments(0)