2009年09月11日
確定給付企業年金 3
確定給付企業年金(DB)の3回目です。
実は、確定給付企業年金(DB)には、本則基準と簡易基準があります。
さらに、簡易基準には、一般型とパッケージプランに分かれます。
簡易基準の適用は、各金融機関ごとにまちまちです。
またパッケージプランの内容も、各金融機関ごとにまちまちです。
例えば、ある生命保険会社の例ですが、
①概要
本則基準(本則)・・・各企業の退職金規程に則り、給付額を設定します
簡易基準(一般型)・・・各企業の退職金規程に則り、給付額を設定します
簡易基準(パッケージプラン)・・・掛金を一定の利率で付利したものが、給付額となります
②加入者数
本則・・・法律上は300名以上だけど、100名以上でもOK
一般・・・50~250名未満(法律上は1~300名未満)
パッケージ・・・50~250名未満(法律上は1~300名未満)
③適格退職年金(適年)からの引き継ぎ
本則・・・適格退職年金資産及び積立不足をそのまま引き継ぐ
一般・・・適格退職年金資産及び積立不足をそのまま引き継ぐ
パッケージ・・・退職金の減額により、適格退職年金の積立不足を一旦解消する
④仮想個人勘定
本則・・・なし
一般・・・なし
パッケージ・・・あり
⑤標準掛金
本則・・・年金数理計算に基づき、掛金率または掛金額を算出
一般・・・本則基準と同じです。ただし、退職率は見込みません
パッケージ・・・月額3,000円以上で、加入者全員一律の掛金額を設定
⑥特別掛金
本則・・・発生する
一般・・・発生する
パッケージ・・・発足時点では発生しない
⑦計算利率
本則・・・運用方針に合わせ設定
一般・・・運用方針に合わせ設定
パッケージ・・・年利2.0%
⑧中途退職減額率
本則・・・自由に設定
一般・・・自由に設定
パッケージ・・・3パターンの中から選択
⑨手数料
本則・・・簡易基準より高い
一般・・・本則基準より安い
パッケージ・・・本則基準より安い
ある程度の従業員数のいる企業でない限り、確定給付企業年金(DB)は勧められません。
(本則基準が適用できるところしか、やらない)
しかし、適格退職年金制度(適年)の廃止が2年半後には確実に迎えるのに、なかなか対応しない(対応できない)企業がまだ2万社ぐらいあるわけです。
結果、幹事会社である生命保険会社はなんらかの手続きに移行してもらわないとならないので、
確定給付企業年金(DB)の簡易基準に、パッケージプランといった商品を作り、勧めてきているのです。
しかし、このパッケージプラン。
見てお分かりのように、生命保険会社主導で決まっていきます。
身体のサイズはいろいろなのに、服の規格は統一されていて、むりやり着ているようなものです。
これでは、会社にも後々問題が出てくることにならないでしょうか?
確定給付企業年金(DB)は、従来の適格退職年金(適年)と同じく、確定給付型です。
「会社の負担は変わらないじゃないか」という声もありますが、きちんとリスクとリターンを考えながら運用すれば、従業員にとっても、会社にとってもいい制度だと思います。
安易にパッケージプランに走るのではなく、自分の会社の退職金制度はどのようであり、どうやって財源を考えていくか、しっかり考えてから移行したいものです。
つづく
実は、確定給付企業年金(DB)には、本則基準と簡易基準があります。
さらに、簡易基準には、一般型とパッケージプランに分かれます。
簡易基準の適用は、各金融機関ごとにまちまちです。
またパッケージプランの内容も、各金融機関ごとにまちまちです。
例えば、ある生命保険会社の例ですが、
①概要
本則基準(本則)・・・各企業の退職金規程に則り、給付額を設定します
簡易基準(一般型)・・・各企業の退職金規程に則り、給付額を設定します
簡易基準(パッケージプラン)・・・掛金を一定の利率で付利したものが、給付額となります
②加入者数
本則・・・法律上は300名以上だけど、100名以上でもOK
一般・・・50~250名未満(法律上は1~300名未満)
パッケージ・・・50~250名未満(法律上は1~300名未満)
③適格退職年金(適年)からの引き継ぎ
本則・・・適格退職年金資産及び積立不足をそのまま引き継ぐ
一般・・・適格退職年金資産及び積立不足をそのまま引き継ぐ
パッケージ・・・退職金の減額により、適格退職年金の積立不足を一旦解消する
④仮想個人勘定
本則・・・なし
一般・・・なし
パッケージ・・・あり
⑤標準掛金
本則・・・年金数理計算に基づき、掛金率または掛金額を算出
一般・・・本則基準と同じです。ただし、退職率は見込みません
パッケージ・・・月額3,000円以上で、加入者全員一律の掛金額を設定
⑥特別掛金
本則・・・発生する
一般・・・発生する
パッケージ・・・発足時点では発生しない
⑦計算利率
本則・・・運用方針に合わせ設定
一般・・・運用方針に合わせ設定
パッケージ・・・年利2.0%
⑧中途退職減額率
本則・・・自由に設定
一般・・・自由に設定
パッケージ・・・3パターンの中から選択
⑨手数料
本則・・・簡易基準より高い
一般・・・本則基準より安い
パッケージ・・・本則基準より安い
ある程度の従業員数のいる企業でない限り、確定給付企業年金(DB)は勧められません。
(本則基準が適用できるところしか、やらない)
しかし、適格退職年金制度(適年)の廃止が2年半後には確実に迎えるのに、なかなか対応しない(対応できない)企業がまだ2万社ぐらいあるわけです。
結果、幹事会社である生命保険会社はなんらかの手続きに移行してもらわないとならないので、
確定給付企業年金(DB)の簡易基準に、パッケージプランといった商品を作り、勧めてきているのです。
しかし、このパッケージプラン。
見てお分かりのように、生命保険会社主導で決まっていきます。
身体のサイズはいろいろなのに、服の規格は統一されていて、むりやり着ているようなものです。
これでは、会社にも後々問題が出てくることにならないでしょうか?
確定給付企業年金(DB)は、従来の適格退職年金(適年)と同じく、確定給付型です。
「会社の負担は変わらないじゃないか」という声もありますが、きちんとリスクとリターンを考えながら運用すれば、従業員にとっても、会社にとってもいい制度だと思います。
安易にパッケージプランに走るのではなく、自分の会社の退職金制度はどのようであり、どうやって財源を考えていくか、しっかり考えてから移行したいものです。
つづく
Posted by たまちゃん at
12:53
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