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Posted by あしたさぬき.JP at

2009年09月30日

事例 DBを改善 2

昨日の続きです。

この会社は、
●適格退職年金では計算利率が3.0%と低いにもかかわらず、5.5%の高い運用を目指すためリスク運用となっていました。

現行の適格退職年金(適年)は、
計算利率  3.0%
手数料率  0.9% 
  
つまり必要利回りは3.9%です。
10億円の年金資産なので、支払っている手数料は年間900万円です。


これを、
●確定給付企業年金(DB)では運用リスク削減の方針に則り、さらに計算利率を2.0%に引き下げ、新たに安全運用商品を採用しました。

新制度案の確定給付企業年金(DB)では、
計算利率  2.0%
手数料率  0.58%  

にしました。
結果、必要利回りは2.58%でよくなりました。
手数料も、580万円になり削減できます。


ポートフォリオも、
従来の幹事会社である信託銀行では、リスク運用(標準型)の運用商品であったため、
目標利回り  5.5%
リスク    7.9%  

これを、
幹事会社の信託銀行では、100%だったシェアを30%にして、
かつ、新たに生命保険会社(シェア70%)のGIC特約(元本保証です)の運用商品を採用したので、
目標利回り  1.5%
リスク     0%

両方合わせたミックス運用となり、
目標利回り  2.70%
リスク    2.37%

で、確定給付企業年金(DB)を採用することで、リスクを大幅に削減できました


この結果、
●運用最悪時の最低利回りは、現行のマイナス10%からマイナス2%に大幅に縮減しました。


現行の適格退職年金(適年)では、
最高利回り  21.3%
目標利回り   5.5%
最低利回り ▲10.30%

が、新制度案の確定給付企業年金(DB)では、
最高利回り  7.44%
目標利回り  2.70%
最低利回り ▲2.04%

になります。
(最高・最低の利回りは、目標利回りのリスクの2倍を加算または減算して算定しています)

リスクも減らし、手数料も減らすことができるのです。


あとは、ポイント制にやや成果主義的な対応に改定し、確定拠出年金(DC)の一部導入で会社のリスク負担を減らしました。


つづく  


Posted by たまちゃん at 08:37Comments(0)